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念仏の中の生活

 真宗門徒の家庭にはお内仏(ないぶつ)があり、本尊を中心に生活が営まれています。真宗以外では仏壇といいますが、五木寛之さんと河合隼雄さんの対談で五木さんが、「仏壇の華麗さはイコンのきらびやかさに負けない」と言われ、日本は「仏壇という小さな礼拝堂みたいなものがそれぞれの家にある」と言っていました。五木さんの言葉を受けて河合さんは、外国の人に説明するときには「宗教と生活が密接に溶けあっているのが日本文化だ」と言うとおっしゃっています。そしてそれをもっと徹底してやっているアメリカの先住民のナバホの人たちに、「あなたがたの宗教は何ですか」と訊くと、「宗教という言葉はありません」と言われたと。なぜかというとナバホの人たちは、「生きていることはすなわち宗教だ」ということを河合さんは紹介していました。私たち真宗門徒も、「生活の中で念仏するのではなく、念仏の中で生活しよう」と常々教えられていることであります。